KPIとは?人事評価の質を高める目標設定のコツとKGIとの違い

目次

1. はじめに

「目標は立てているのに、組織が思うように前に進まない」
「人事評価が属人的で、社員の納得感が得られない」

多くの人事担当者やマネージャーが抱えるこの悩みは、実は“KPIの設定と運用の問題”であることが少なくありません。

KPI(Key Performance Indicator)は“重要業績評価指標”と訳されますが、単なる「数字の目標」ではありません。
組織を正しい方向に導き、社員の成長と納得感を高め、最終的には企業の成果を最大化するための“仕組み”です。

この記事では、KPIの基本からKGIとの違い、設定のコツ、人事領域ならではの注意点、さらに効率的に運用するための方法まで、ストーリーとしてわかりやすく解説します。


2. KPIとは?KGIとの違いと組織における役割

KPIを理解するには、同時によく使われる KGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標) とセットで考えるのが最も分かりやすい方法です。

■ KPI=プロセスの指標 / KGI=最終ゴール

  • KGI(結果)
    例:売上1億円達成、離職率5%以下、採用決定数30名
  • KPI(過程)
    例:商談数50件、1on1実施率100%、スカウト送信数200件

KGIは最終的に達成すべきゴールであり、**KPIはそのゴールに向かう途中の“マイルストーン”**の役割を果たします。

もしKPIが不明確なままでは、
「どこへ向かって進んでいるのか」
「今うまくいっているのかどうか」
が判断できず、気づいた時には取り返しのつかない状況になってしまうこともあります。

■ KPIが今の組織にとってとくに重要な理由

昨今のビジネス環境は変化が早く、結果を見てから改善していては遅すぎます。
KPIを明確に設定することで、早期に軌道修正ができ、成果の再現性が高まるのです。


3. 人事評価におけるKPI設定の3つのメリット

営業やマーケティングだけでなく、人事こそKPIを活用する価値が高い領域です。
ここでは、人事担当者が押さえておくべきメリットを整理します。

■ ① 評価基準の明確化と納得感の向上

「頑張ったつもり」が評価者によって違ってしまうと、不公平感が生まれます。
KPIを設定すると、

  • 何をやるべきか
  • どこまで達成すればよいか

が明確になり、評価の基準が可視化され、納得度の高い評価が可能になります。

■ ② 組織目標と個人目標の整合性が取れる

KGI(全社目標) → 部門KPI → 個人KPI
という形でブレイクダウンすれば、社員は

「自分の行動が会社の成果とつながっている」

と実感しやすくなり、エンゲージメント向上にもつながります。

■ ③ 進捗管理の速度が上がり、成長のサイクルが早まる

たとえば“1on1実施率”などKPIが明確であれば、

  • 達成できていない理由
  • 改善すべきポイント

を早期に把握でき、PDCAを高速化できます。


4. 失敗しないKPI設定のフレームワーク「SMART」

KPIはただ決めれば良いわけではなく、“質”が非常に重要です。
その質を担保する代表的なフレームワークが SMARTの法則 です。

  • S(Specific:具体的)
    × 頑張る
    ○ 面談を実施する
  • M(Measurable:測定可能)
    × 多めに実施する
    ○ 月10件実施する
  • A(Achievable:達成可能)
    無理な目標は逆効果。ストレッチしつつ現実的に。
  • R(Related:KGIと関連している)
    KGIに貢献しないKPIは設定しても意味がありません。
  • T(Time-bound:期限がある)
    期限のない目標は先延ばしにつながります。

特に人事のKPIでは、
「R」=最終ゴールとの関連性
が弱いと、形だけの目標になりがちです。


5. KPI運用で陥りがちな落とし穴と、その対策

良いKPIを設定しても、運用がうまくいかなければ意味がありません。
よくある失敗とその解決策は以下の通りです。

■ ① KPIを多く設定しすぎる

KPIは“Key”であることが大前提。3〜5個に絞り込む。

■ ② 無理に数値化して本質を見失う

→ 数値化が難しい部分は、行動ベースの指標(例:1on1回数)にする。

■ ③ Excel管理の限界で進捗管理が形骸化する

→ 手入力・点在データ・集計負荷が大きく、改善のための“分析時間”が奪われてしまう。

KPI運用における根本的な課題は、管理の煩雑さにあります。
ここを改善しなければ成果につながりにくいため、やはりITツールの活用が不可欠です。


6. KPI運用を成功させるにはシステム活用が必須

昨今、多くの企業が取り入れているのが
タレントマネジメントシステム です。

なぜ必要なのか?
その理由は明確で、次の3つが実現できるからです。

  • KPI進捗の可視化
    全社員の達成状況をリアルタイムで確認できる
  • フィードバックの効率化
    コメントや評価のやり取りがシステム上に残る
  • 人材データと評価データの連携
    育成・配置の判断がデータドリブンに行える

Excel運用の限界を超え、
人事が本来注力すべき“人”に向き合う時間を生み出すための仕組みと言えます。


7. タレントマネジメントシステム「Shared Mee」のご紹介

Shared Mee01

KPI設定から進捗管理、人事評価までを一元化したい企業には、
私たちが提供する タレントマネジメントシステム「Shared Mee」 が最適です。

■ Shared Meeの特徴

● 直感的に使えるUI

KPIの設定・進捗更新が誰でも簡単。グラフで状況を可視化。

● 柔軟な評価ワークフロー

貴社の評価制度(MBO、コンピテンシー、360度評価など)に合わせて設計可能。

● 人材データを活用した戦略的な人事

スキル、キャリア希望、評価情報を一元管理し、配置・育成に活かせます。


8. Shared Meeに関するお役立ち資料・お問い合わせ

お役立ち資料ダウンロード「Shared Mee」製品詳細資料: 機能一覧、導入事例、料金体系を詳しくご紹介しています。

お問い合わせ

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