終身雇用や年功序列といった従来の働き方が変化し、リモートワークや副業が広がる現代において、企業が成長するためには「人財」の価値を最大限に引き出すことが不可欠です。しかし、個々の従業員の能力や才能を正確に把握し、企業全体の目標と結びつけることは、人事担当者やマネージャーにとって大きな課題となっています。
この記事では、新しい目標管理手法であるOKR(Objectives and Key Results)の基本的な考え方から、従来のMBOとの違い、そしてOKR運用を成功させるためのポイントを解説します。さらに、AI技術がどのように人財管理を変革し、企業価値を最大化するのか、具体的な事例を交えてご紹介します。
目次
1.従業員の力を引き出す新しい目標管理「OKR」とは?
2.OKRとMBO、何が違うの?
3.OKR運用を成功させる3つのポイント
4.AIがもたらすタレントマネジメントの未来
5.タレントマネジメントシステム「Shared Mee」で実現するOKRと人材管理
6.お役立ち資料ダウンロード
7.お問い合わせ
8.まとめ
1.従業員の力を引き出す新しい目標管理「OKR」とは?

働き方や価値観が多様化する現代において、企業が成長を続けるためには、従業員一人ひとりが持つ能力や才能を最大限に引き出すことが不可欠です。この課題を解決するため、今、多くの企業が注目しているのがOKR(Objectives and Key Results) という目標管理の新しい考え方です。
OKRは、「目標(Objectives)」と「主要な結果(Key Results)」という二つの要素から成り立っています。このフレームワークは、会社全体の大きな目標と、従業員個人の目標を強固に結びつけることで、全社員が会社の目指す方向を理解し、自身の仕事がどのように貢献しているかを実感できます。OKRは単に評価のためのツールではなく、組織と個人が共に成長するための強力なコミュニケーションツールなのです。
2.OKRとMBO、何が違うの?

目標管理の手法として、これまで多くの日本企業で採用されてきたのがMBO(Management by Objectives:目標管理制度) です。MBOが主に個人の人事評価や報酬を決定する目的で使われるのに対し、OKRは企業全体の成長と社員の自律的な行動を促すことを目的としています。この目的の違いが、運用方法の大きな違いにつながっています。
| OKR | MBO | |
|---|---|---|
| 目的 | 企業・個人の成長促進、組織内の連携強化 | 個人の評価、報酬・昇進の決定基準 |
| 目標のレベル | 達成が少し難しい「挑戦的な目標」(達成度は60〜70%が目安) | 達成が可能な「現実的な目標」(達成度100%が前提) |
| 透明性 | 組織全体に公開され、進捗も共有される | 上司と個人の間で管理され、基本的に非公開 |
| 期間 | 3ヶ月ごとなど、短いサイクルで頻繁に設定・見直し | 半年〜1年ごとなど、比較的長いサイクル |
| 評価 | 結果だけでなく、目標に向かうプロセスや貢献度を重視 | 結果が直接、人事評価や給与に結びつく |
OKRでは、少し難易度の高い目標にチャレンジすることで、従業員の能力を最大限に引き出すことを目指します。もし目標が100%達成できなくても、その挑戦の過程で得られた学びや気づきを次の成長に活かすことが重要視されます。これにより、従業員は安心して新しいことに挑戦できるのです。
3.OKR運用を成功させる3つのポイント

OKRを導入したものの、「うまく機能しない」「形骸化してしまった」というご相談をいただくことがあります。OKRを組織に定着させ、成功させるためには、以下の3つのポイントが鍵となります。
3-1.トップダウンとボトムアップの融合

まず、経営層が会社の向かうべき方向を明確にしたOKRを設定します(トップダウン)。次に、そのOKRを受けて、現場の従業員が自身のOKRを自律的に設定します(ボトムアップ)。この双方向の連携が、全社的な目標達成への強い推進力となります。
3-2.こまめな進捗確認とフィードバック

OKRは設定して終わりではありません。週次や隔週でチームや個人と進捗状況を共有し、定期的に1対1の面談(1on1)を行うことが不可欠です。これにより、目標達成を阻む課題を早期に発見し、適切なアドバイスやサポートを提供できます。
3-3.OKRと人事評価を切り離す

OKRの達成度がそのまま人事評価に直結してしまうと、従業員は達成しやすい簡単な目標を設定するようになります。これでは、OKRが持つ「挑戦」や「成長」という本来の目的が失われてしまいます。OKRはあくまでストレッチな目標であることを理解し、達成度ではなく、目標達成に向けてどのように努力し、貢献したかというプロセスで評価することが大切です。
4.AIがもたらすタレントマネジメントの未来

OKRを効果的に運用するには、従業員一人ひとりの能力やスキルを正確に把握し、個人の成長と会社の目標を一致させる必要があります。しかし、膨大な従業員データ(職務経歴、スキル、経験、キャリア志向など)を人の手だけで管理・分析することは、非常に困難です。
そこで、大きな役割を果たすのがAI(人工知能) です。
AIは、従業員の職務経歴書や業務報告、面談記録といった非構造化データを分析し、潜在的なスキルや才能を**「コンピテンシー」として客観的に可視化します。これにより、人事担当者やマネージャーは、勘や経験に頼ることなく、データに基づいた最適な人財配置や育成計画を立てることが可能になります。
さらに、AIは従業員のキャリア志向と、将来の事業戦略に照らして会社が必要とする能力を照合し、まだ顕在化していない「未来の可能性」を「未来資産」として計測します。これにより、従業員は自身の成長が会社の未来に直結していることを実感し、より高いエンゲージメントを築くことができます。
5.タレントマネジメントシステム「Shared Mee」で実現するOKRと人材管理

当社のタレントマネジメントシステム「Shared Mee」は、上記で述べたOKRの運用を強力に支援し、人財の「未来資産」を可視化します。
「Shared Mee」は、従業員の目標設定から進捗管理、フィードバック、1on1面談記録まで、OKRの運用プロセスをワンストップで管理できるため、運用の手間を大幅に削減できます。
また、当社の核となるAI技術を活用した独自の人財分析機能により、個人のスキルや経験、OKRの達成状況などを総合的に分析し、最適な配置や育成プランを提案します。これにより、人事担当者やマネージャーは、データに基づいた戦略的な人財マネジメントを実現し、組織全体のパフォーマンスを最大化することが可能です。
「Shared Mee」は、企業の人財を単なる「消費」する資源としてではなく、未来を創造する「大切な資産」として捉え、その価値を最大限に引き出すお手伝いをします。OKRを導入したい、人財マネジメントをデータドリブンなものにしたいとお考えの企業のご担当者様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
活用シーン:
・OKR運用を効率化したい
・人事評価制度を見直したい
・従業員のスキルや能力を可視化したい
・戦略的な人財配置・育成を行いたい
6.お役立ち資料ダウンロード

OKR活用や目標管理の実践ノウハウをまとめた以下の資料をご用意しています。ぜひダウンロードして、貴社のタレントマネジメント戦略にお役立てください。
7.お問い合わせ
以下のようなお悩みに関して無料相談を承っております。「Shared Mee」の詳細や無料デモのご依頼は、下記よりお気軽にお問い合わせください。貴社の課題に合わせたカスタマイズプランをご提案いたします。
・Excelベースの人事管理から脱却したい
・評価制度や育成制度の見直しを検討している
・人的資本情報をデータで一元化したい
・人事DXを始めたいが何から始めるべきか分からない
・人事データをAI活用したい
8.まとめ
本記事では、OKRという目標管理手法の基本から、MBOとの違い、そして効果的な運用のポイントについて解説しました。
OKRは、単なる評価制度ではなく、企業と従業員が共に成長するためのコミュニケーションツールです。しかし、その運用を成功させるためには、個々の人財情報を適切に管理し、活用することが欠かせません。
そこで、AI技術を活用したタレントマネジメントシステムが、この課題を解決する強力なツールとなります。当社の「Shared Mee」は、OKRの運用を効率化するだけでなく、AIによる人財分析で従業員の潜在能力や将来の可能性を可視化し、企業価値を最大化する「適材適所」の配置を可能にします。
未来を見据えた人財マネジメントに挑戦したいとお考えの方は、ぜひ「Shared Mee」の導入をご検討ください。
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